久しぶりに地元にのんびりと帰ってきた。
ターミナル駅から実家の最寄駅まで
急がずに あえて各駅停車の電車に乗り
海沿いを走る車窓からの景色をのんびり楽しむ。
乗客も少なく静かな電車で
車輪が線路の継ぎ目にあたる一定のリズムと
後ろの席に座る老夫婦の会話だけが聞こえる。
隣の席の人も 前のボックス席の人も
大きな旅行鞄を横に置いて座っていて、
みんな同じように窓の外の景色を眺めている。
どこから帰省してきたのかな。
きっと同じように久しぶりに見る地元の景色に
ほっとした気持ちに浸っているのだろうな。
低い位置から射す太陽の光が
電車を追いかけるように海面を走る。
その光が線路沿いに生えた枯れ木の隙間から
まばらに顔にあたり、こそばゆい。
海に並んだテトラポットと明石海峡大橋のシルエットが
波の無い穏やかな瀬戸内海の海に映え、
師走の日々から一気にスローダウン。
停車する度に冷たい空気が車内に吹き込む。
やっぱり都内より少し寒い。
のこり少しの今年を のんびりと過ごそう。