自転車を漕ぎ続けて 随分と遠くまできた。
チェーンが弱音や愚痴を吐くように 錆びた音を出し
少しずつ回転を止めるように重くなる。
周りの景色を見る余裕もなくなり、
神経は足に集中してしまう。
あと 何回漕げば 辿り着けるだろう。
そこでたまたま目に入った自転車屋で
いたわるように車輪にオイルを注し、栄養を与える。
さっきまで乾いていた回転軸が 一気に潤い
音もなく軽やかに倍速でまわる。
疲れ切った足も 何故か共に軽くなり
どこまでだって 漕いで行けそうな気すらする。
音楽は いわば自分にとって そのオイルのような存在。
今日はnbsaという街の自転車屋でさして貰ったオイルで
しばらく分の走行に耐えれるほどのパワーを回復。
ありがとう。