先日行ってきた高木正勝のライブで、
彼は泣きながら、そして笑いながら
ピアノを弾いていた。
体がライブ本番を一日間違えていて
前日に力を出してしまったことや
自分の曲が難しくて手がつってしまうことや
思うように弾けないことに笑ったり、
歌いながら泣いたりしながら
ピアノを弾いていた。
どれも自分が味わったことのない感情だから
最初、理解が出来ずに戸惑ってしまったが
途中からは すべての感情が自然に出てしまう
その振る舞いが羨ましくなり、
演奏は今まで見たライブの中では
最も未完成な雰囲気があったが
もうこの先見る事も出来ない
貴重なものを目にしている気がして
釘づけになって夢中になって、心がいっぱいになった。
不器用でも、汚くても、
自分の感情を人の前に出すのは
隠し続けるより何倍も難しい気がする。
今回のライブでは彼のピアノだけでなく、
感情の表現や人間味など、色んな面に触れられて
更に更に魅かれた。
一年を締めるライブにふさわしく、
これからも大切にしたいことが沢山見えた夜。
来年も、人らしく、ふわーっと感情豊かに。